こんにちは、院長の後藤です。
4月に入り、狂犬病やフィラリア症予防が必要な時期がやってきました。
今日は犬ちゃんの予防についてお話させていただきます。
犬ちゃんの病気の中には、命に関わる病気でも予防可能なものがあります。
代表的なものは
①狂犬病予防
これは狂犬病予防法という法律に基づいたものです。犬ちゃんと生活する全ての飼主様へ接種義務があります。この法律は動物だけでなく“人”を守るための法律でもあります。
②フィラリア症予防
フィラリア(犬糸状虫)は蚊が媒介する病気です。フィラリア症は犬ちゃんの心臓に寄生し、命に関わる病気です。蚊に刺されないように生活するのは現実的に難しく、ほぼ100%予防可能な予防薬の投与をおすすめしています。
③混合ワクチン
犬ちゃんの世界でも、様々な感染症があります。感染してしまうと命に関わる病気も少なくありません。ワクチンの接種で感染防止または万が一感染しても重症化させないという目的で接種します。
④ノミ・マダニ予防
ノミは犬ちゃん・猫ちゃんに寄生する事よりノミアレルギー性皮膚炎や瓜実条虫(サナダムシ)寄生を引き起こします。マダニは特に恐ろしく、バベシア症やSFTS(重症熱性血小板減少症候群)という命に関わる病気を媒介します。特にSFTSは毎年、動物から人への感染で“人”が命を落とす事例が報告されています。(例:人への被害は2018年12月までに全国で393症例が報告され、うち64人が死亡しています。)
これらの病気は予防でほぼ100%予防できる病気です。
飼主様からご質問をいただく際には、よく車で例えます。
(犬ちゃんをモノに例えてすみません。説明の為、ご理解ください…)
車を運転する(犬ちゃんと生活をする)為には、運転免許証(①狂犬病ワクチン接種)が必要です。
また多くの方は事故対策(病気の予防)として任意で保険(②~④の予防)に入ります。
任意の保険(予防)に関しては走行距離(犬ちゃんとの生活環境)に応じて最適な保険(予防)を提案します。
これらの予防医療は
病気を予防する事だけでなく
安心して動物たちとの生活を過ごす事
にも大きな役割があると考えています。
勿論、予防をせずに病気にならず生涯を過ごせる犬ちゃんもいるのは確かですが
それは「予防無しで全ての犬ちゃんが健康に過ごせる」事とイコールではありません。
病気になってしまった場合、治療にかかる費用は予防の何倍にもなる上に、残念ながら治療をしても助けることが出来ない病気もたくさんあります。
現在、ご家族の動物たちが予防をしていない、
あるいは何の予防をしているのか分からない場合は、
一度、保険(予防)の見直しをしてみてはいかがでしょうか?
ご不安・ご不明なことがあれば、いつでもご相談くださいね。